ENDOのプロフェッショナル~印刷の魅力~

模型(車両)でのマーキングはその個体に命を吹き込む。と思わせるほど重要なモノとなりました。従来の手塗りより美しく・正確に施すことが出来る印刷技術は、模型の見栄えに欠かせないものとなります。

・華麗さと繊細さを演出
手塗りと印刷の差がハッキリと出るのがストライプ。繊細なストライプはマスキングテープで作業すると位置ずれや歪みが出ますが、機械による印刷だと美しく施すことが出来ます。

・製品に特殊効果を与える技術
立体的に見せることも印刷の良さとなります。このマーキングは従来、デカール(水転写式マーク)を使用しますが、貼りっぱなしのデカールには寿命があるため劣化した場合は価値が半減。印刷は機械で行うため正確に施せ、特にエンブレムなどはよりモデルの引き立てに貢献しています。

・多彩なアートや美しい色彩
ステンレス車体の車両によく用いられるカラーフィルム。これらも特殊印刷で美しく再現が可能です。キャラクターなどはまさに印刷の真骨頂といえます。

ラインカラーは特殊印刷を施し実車のフィルムと同じように薄さを強調しています。(※画像比較:左が印刷・右が塗装)

ドット柄のグラデーション印刷、塗装との差が分からなくなるほどの美しい色彩です。

・印刷の効果による実力
ロゴマークや表記(コーションマーク)など、窓枠やドアゴムと必要不可欠な部分も施すことで、モデルの品質を向上させています。

窓枠に印刷を施すことにより、見た目のクオリティーが良くなります。(窓枠の周囲に注目してください!)

・繊細な精度を要求される印刷技術
これらのオペレーションは弊社の上級職人(マイスター)が行っています。
つねにクオリティの「精度の高さ」を追求するため、印刷機は1人1台で同じ印刷機を使い続けますが、マイスターのクセ&機械のクセがあり、それに合わせ自分流に使いこなすのが職人技です。
印刷は職人が目で見て行い、検品も大きなルーペを使って一つひとつ行います。アナログなやり方で微調整が必要としますが、ここが職人一人ひとりの腕の見せどころであり、経験値の高いマイスターがいる私たちの工場の強みでもあります。またこれらの過程で、よりモデルの品質と美観が良くなります。

つねに品質の最優先を心掛ける、マイスターに大変な事などを少し聞いてみました。

Q:今まで大変な作業はどの車両でしたか?
A:特に「苦労」した車両は…「E231-1000系国府津車」です。戸当てゴムと帯を同時に印刷するため、ズレがでるので補正作業が大変。
さらにサロの調整にも時間を費やしました。

Q:印象に残る車両はありますか?
A:883系ソニックの登場時がとても印象に残りました。

Q:とても特異な車両ですが、どのようような印象を持たれたのですか?
A:細リブの上に赤点線を乗せねばならず、かなり厳密な位置出しが要求されると思いましたが、スムーズに作業を進めることが出来ました。
これはプレス部門とハンダ部門が良い仕事をしているためで、各部門の力が合わさって実現したクオリティある製品という点で、個人的に今でも印象的な車両です。

ありがとうございました!
いつも多くの車体に埋もれながら、美しい印刷を施すマイスターはまさに柱石です。

鉄道模型の製造過程はベールに包まれて「謎」の部分が多いですが、普段はこのような感じで生産しているんだと、お伝え出来ればと思い大まかな特集を組みました。
今後の弊社製品購入の参考になれば幸いです。

※モデルプラザ立川店ブログ8月4日投稿より一部加筆修正の上、転載

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